介護ではたらくみんなを応援! コウベ de カイゴ

仕事の枠にとらわれず、
ご利用者様にとって
一番良いサービスを
提供したい
社会福祉法人フジの会 モーツァルト兵庫駅前
生活相談員 山崎 友輔さん(30代)

1. 異業種から
介護の世界へ。

大学で経済学を学んで、一般企業に就職しました。その後実家の環境に変化があり、地元に近いところで、知識を持ちながら人の役に立つことをしたいと考えたのが、福祉の仕事を志したきっかけです。社会福祉士は地域の児童や高齢者、障害者などのハンディキャップのある人から相談を受け支援し、困りごとを解決していくのが仕事となります。また、高齢者の介護相談窓口の地域包括支援センターには、必ず1名の社会福祉士を常駐させなければならない決まりがあるので、将来のキャリア形成を考えてもやりがいがありそうだと思いました。

いろいろ調べたら、4年制大学を卒業していれば、1年間専門学校に通うと資格取得ができることもわかり、「1年なら、何とか頑張れるな」と決断。会社は退社して、昼間にバイトをしながら資格を取得しました。

2. 特養で高齢者分野の
基本を知る。

介護業界を知るために、まず特別養護老人ホーム(以下「特養」という。)で働くことにしました。社会福祉士の資格を活かして転職しようと思えば、相談窓口のようなポジションから始めることもできます。けれど、「高齢者福祉分野の基本を知らなきゃあかん」と、まずは現場を経験しようと考えました。

特養では、要介護3以上のご利用者と生活を共にして、食事や入浴などのケアを行いながら、生活全般のお世話をします。シフトは日勤、早出、夜勤とあり、それぞれの時間帯での必要な業務や対応方法等も学びながら、ご利用者やご家族の方から「ありがとう」と言ってもらえることが、大きなエネルギーになっていました。誰かからの感謝が大きなモチベーションに繋がる自分には、介護の仕事がすごく向いていると感じます。

3. 介護の基本を学び
再び転職。

特養で介護の基本をある程度学ぶことができたので、次のステップとして相談支援を目指して転職を決めました。

福祉に特化した仕事を斡旋してくれる職業紹介所を利用し、自分のキャリアプランを詳しく話して、いくつかの施設を紹介してもらい見てまわりました。そのなかで、出会ったのがフジの会です。
第一印象は職員のみなさんが、とにかく明るい。人柄も良くて、ご利用者とも穏やかで優しいコミュニケーションをとっていると強く感じました。また高齢者施設というと、ご家族の方が足を運びにくい立地にあることも多いのですが、ここは駅からも近い。地域に密着して、高齢者の方々に真剣に寄り添っているところに感銘を受けました。

自分の目標として、「あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)」で働きたいことを相談したら、まずはデイサービスの現場や相談員の補助からスタートしていくよう提案していただき、生活相談員について経験を重ねていくところから始めました。

4. 連携から生まれる
オリジナルサービス。

デイサービスは特養と比べると、ご利用者の自立度が高いため支援の仕方やコミュニケーションの取り方が異なります。あまり介助しすぎると、「自分でできるから」ということになってしまう。当初は、その案配に悩むこともありました。

デイサービスの支援には、ケアマネジャー、ヘルパー、介護士、看護師など様々な分野のスペシャリストが関わっています。一人のご利用者のために、協力して連携を取りながらオリジナルのサービスを作り上げていく。そんな専門職どうしの繋がりもあり、違う分野の新たな学びも得られ、また大きく成長できたと思っています。

デイサービスの現場で、介護職員と生活相談員を経験して、4年目。今はケアマネジャーが作成してくれたケアプランに基づき、約100名分の詳細な計画書の作成やモニタリングなども担当しています。あまりの仕事量の多さに、ほかの職員が手伝ってくださることも。そんなときにも一人じゃないことが実感でき、心強く思います。

5. 資格は仕事の領域を
広げるためのもの。

あと1年ほど現在の業務経験を積むと、ケアマネジャーの試験を受けることが出来ます。自分自身の知識を増やすために資格取得は目指していますが、次のキャリアとしてケアマネジャーを目標としているわけでありません。資格は、自分の仕事の枠にとらわれず領域を広げていくために必要なものと考えています。大切なのは、ご利用者にとって一番良いサービスを提供していくことですので、一連の流れを知り、より広く深い知識を身に付け、もっとご利用者のお役に立ちたいと思っています。

誰かのために貢献することが好きで、その努力に応じて感謝される介護の仕事は、自分にとって本当にやりがいのある職業だと感じています。

PROFILE

山崎 友輔さん(30代)生活相談員
大学卒業後、物流系の企業で2年間、勤務。25歳の時に家庭環境の変化を経験し、福祉職に対する想いが高まり、26歳から1年間福祉系専門学校に夜間で通学。その後、社会福祉士の資格を取得し特別養護老人ホームへ介護職として転職する。27歳の時、生活相談員の求人を出していたモーツァルト兵庫駅前へ再度転職。入職後はデイサービスの生活相談員として経験を積みつつ、更に介護福祉士の資格を取得し現在に至る。