着実にキャリアアップ。
公私ともに充実する働き方を
模索し続ける。
- 公益財団法人こうべ市民福祉振興協会 調査指導課
- 認定調査員 股野奈都子さん(50代)
未経験から新たなキャリアをスタート!
福祉施設で介護職員として働いていました。妊娠・出産を経て、上の子が小学校へ入学するタイミングで、こうべ市民福祉振興協会にパート職員として入職。最初は、在宅介護のヘルパー派遣業務を管理する、サービス提供責任者に従事していました。それまでは現場での経験しかなかったので、何もわからない状態からのスタートでしたが、職場の人間関係に恵まれたおかげで今日まで働き続けることができています。
3人目の子どもの産休・育休をいただいた後、再びサービス提供責任者に復帰しましたが、事業所の業態転換に伴い、認定調査員へ転身することに。こちらもまた新たに挑戦する業務でしたが、周囲のサポートを受けながら少しずつ経験を積んでいきました。
需要が高まる、認定調査業務とは。
認定調査業務とは、介護保険を申請された方や、介護度の見直しを希望される方のご家庭を訪問し、生活状況や身体の状態を詳しく伺う仕事です。私たち認定調査員は、その調査結果をもとに書類を作成し、最終的な判断は神戸市の審査会で行われます。訪問時には、限られた時間で全74項目の調査を行うため、相手のお話を引き出す力が大切です。プライベートな内容が含まれるためお尋ねしにくい質問もありますが、正確な調査結果を得るために丁寧に伺うことを心がけています。
認定調査員の知名度こそまだ高くはありませんが、今後さらに高齢化が加速する日本社会では、介護制度の利用者様が増えていくため、認定調査員の重要性がますます高まっていくと予想されています。
主任調査員への挑戦。
末っ子にも少しずつ手がかからなくなってきたので、週4日から週5日に勤務日数を増やそうかと考えていた頃、主任調査員の募集があり思い切って応募してみることに。試験と面接を無事にクリアし、晴れて主任調査員の役職に就くことができました。主任調査員は、15名ほどのメンバーをまとめる役割を担います。調査票や書類の書き方を指導したり、業務上の相談に乗るなど、認定調査のサポート業務も行っています。
私はもともとリーダーシップを発揮するようなタイプではなく、どちらかと言えば優柔不断な性格だったのですが、この挑戦に踏み切れたのも、こうべ市民福祉振興協会のあたたかいコミュニティのおかげだと感じています。自分よりも人生経験が豊富な方が新人として入職されることも多く、周囲の皆さんに支えられながら成長させてもらえました。
協会正規職員へ。
令和3年4月に、こうべ市民福祉振興協会の正規職員へと登用されました。主任としての経験が3年以上あり、年齢制限などの応募条件もクリアしていたのですが、実は応募するまでに1年ほど悩みました。社会に出てから長い間、福祉職に携わるなかで他の仕事を考えたこともありましたが、最終的にはこの協会で最後まで働きたいという気持ちが勝り、思い切って決断しました。
正規職員としては、協会と神戸市の調整役など、外部との連携を務める機会が増え、責任もより大きくなりました。また5名の主任調査員を取りまとめる役割も加わり、より広い視野を持って業務に取り組んでいます。
公私ともに充実できる働き方を。
当協会の強みは、この5名の主任調査員が連携して、調査員の指導にあたっている点です。1人の先輩が教えるのではなく、5名が協議しながら最適な指導方法を見出し、チームでサポートしています。調査員の人数が多いので、同僚同士で相談し合える環境も魅力です。また、新人の方には3ヵ月かけて、各主任が分担して研修を行います。認定調査業務が初めての方でも、現場での同行を含め、主任たちが一から丁寧に指導するため安心して業務をスタートできます。
認定調査員の仕事は、特に福祉関係の業務経験がある方にとって、その専門性を活かしたセカンドキャリアとして非常に魅力的な選択肢です。現場での体力的な負担を軽減したい方や、一度福祉職を辞めた方が再び福祉に携わりたいという理由で、認定調査員を選ぶケースが増えています。また当協会であれば、産休・育休や介護休暇の制度も整っており、非常に働きやすい環境が整備されています。
私もこの環境を利用して、最近ではさらなる福祉の勉強に努めたり、学生時代の友人と趣味を楽しんだりと、プライベートの時間も充実できています。これからもこの職場で、仕事と自分の人生を大いに楽しんでいきたいと思っています。
PROFILE
- 股野 奈都子さん(50代)認定調査員
- 短大を卒業後、福祉施設に約10年間介護職に従事。その後、パート職員としてこうべ市民福祉振興協会に入職し、サービス提供責任者から認定調査員へと大きく職務を変えながらも、主任調査員に就任。さらに令和3年4月から協会正規職員へ登用され、5名の主任調査員をまとめる中心的な存在を務めるなど、堅実かつ目覚ましいキャリアアップを果たしている。