介護ではたらくみんなを応援! コウベ de カイゴ

人に向き合い、
コミュニケーションして、
もっとその人らしい、
毎日をつくりたい。
特別養護老人ホーム 櫻ホーム西神
介護職員 大野 智子さん(20代)

1年目からリーダーに。
多くのことを学び、
経験することができた。

大学は福祉系の学科で、社会福祉士をめざして4年間勉強しましたが、 国家試験に合格することはできませんでした。将来を考えるようになった時、これまでいろいろなわがままを聞いてくれた両親に介護が必要になってもサポートできるようになりたいと思い福祉業界で働くことを決めました。
就職活動ではいろいろな説明会に参加して施設見学をするなかで、 新たにオープンする施設でイチから創りあげることに魅力を感じ、いま働いている特別養護老人ホームに就職しました。

新人の時からユニットリーダーをしており、現場の仕事だけでなく、シフトの調整、チームの意見をまとめて判断すること、職員の指導なども行っています。未経験で大変なこともありましたが、そんな時は私より経験のある先輩職員に「こういう時、どうしていました?」と相談をして、「じゃあ、これからそうしていきましょう」という感じで、ひとつずつクリアしています。
専門書を読んで自分なりにたくさん勉強しましたが、 現実と異なることが多々あります。 だから、より多くの人たちと関わり、相談し、学んでいくことを大切にしています。

入居者も、ご家族も。
笑顔になれる瞬間が
どれだけつくれるかを考える。

新型コロナウイルスの影響でご入居者の皆さんとそのご家族はここ数年、直接面会できず、更にご家族と私たち職員も顔を合わせる機会がない状況でした。「どんな職員に介護されているか気になるご家族もおられるのでは?」と思い、 ご入居者の皆さんと職員の写真、担当者からのコメントを添えたお便りを送ることを職員に提案しました。
それまでは電話での連絡だけでしたが、 ご家族の皆さんと新しいコミュニケーションのカタチをつくることができただけではなく、「親の顔を見ることができてうれしかった」「職員の顔が見られて安心した」といったお言葉をいただき、今後も続けようと思っています。
ほかにも施設では、自分たちで考えたレクリエーション活動にも取り組んでいます。ご入居者の皆さんとのコミュニケーションのなかで食事の話で盛りあがったことをきっかけに、「季節に即した食事イベント」「ランチビュッフェ」「定食ランチの選択食」「鉄板焼きイベント」などを実施しました。 今では手伝ってくださるご入居者の皆さんとの準備作業を含め、 共同生活を送るうえで大切なチーム力が高まりました。 皆さんが笑顔になる様子を見るととてもうれしく思います。

人と関わる仕事だからこそ
コミュニケーションを
なによりも大切に。

介護職は、人と関わる仕事です。ご入居者の皆さんは私より人生経験があり、コミュニケーションをとることを大切にしています。
施設には認知症の方もおられます。目線を合わせることはもちろん、身ぶりや手ぶりなどを活用し、ご入居者に合わせてコミュニケーションをとるようにしています。また、コロナ禍で全員がマスクをしているため、相手の感情を読みとるのに苦労することが多く、こちらの表情もご入居者に見えないことも気になっていますが、声のトーンやボリュームを工夫して話しています。
日々のふれあいを通して、皆さんが過ごしやすく、その人らしく過ごしていただけるように、これからも頑張っていきたいです。

PROFILE

大野 智子さん(20代)介護職員
大学卒業後、特別養護老人ホーム 櫻ホーム西神に就職。1年目からユニットリーダーを務める。今後は、現場での経験をさらに積み重ね、介護福祉士や社会福祉士の資格をとることをめざす。
社会福祉法人 桜谷福祉会
特別養護老人ホーム 櫻ホーム西神
<西区>
2020年にユニット型80床(個室)、多床室20床(4人部屋)の特別養護老人ホームとして開設。同じ建物には認知症対応型デイサービスがあり、2022年からは医師が常勤する櫻ホーム西神診療所を設置。通所サービスや施設サービスの提供、相談業務などを実施。